系譜メタル

スピードメタルの影響系譜

系譜
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これは新しいジャンルというより、メタルを「より速く」振り切った運動の記録だ。 Judas Priestの『Stained Class』所収"Exciter"(1978)が高速化の設計図を引いたとされ、Motörheadはパンクの推進力で轟音を前へ押し出した。 そこにNWOBHMの精緻なリフが燃料を足し、カナダのExciterやAnvilが速さを様式として固める。 ドイツではAcceptの"Fast as a Shark"が号砲となり、Helloween・Running Wildへ連なる独スピード/パワーの流れが開く。 スピードメタルはやがてスラッシュとパワーメタルへ枝分かれし、近年はNWOTHMがその速さを掘り返している。年表ビューに切り替えれば、この世代の連なりが縦に伸びて見える。

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起点 — PriestとMotörhead

速さの出所は一点ではない。Judas Priestの『Stained Class』(1978)に入った"Exciter"は、今ではスピードメタルの発明と位置づけられることが多い。 ほぼ同時期、Motörheadはパンク由来の推進力で轟音を加速させ、「彼らがスピード/スラッシュメタルを生んだ」と評される存在になる。 その血は下流で分かりやすく現れる。Kreatorは"Ace Of Spades"を最初のスラッシュ盤と語り、Sepulturaはバンド名をMotörheadの曲から採ったと公言している。 1968年のBlack Sabbath"Symptom of the Universe"のような70年代の高速曲も、後追いで速さの源泉に数えられている。

Stained Class — Judas Priest
Stained ClassJudas Priest1978
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Ace of Spades — Motörhead
Ace of SpadesMotörhead1980
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様式化 — NWOBHMとExciter、そしてドイツ

設計図を「様式」に変えたのは、次に来た世代だ。Diamond HeadやVenomを含むNWOBHMの精緻なリフが、米バンドの範とすべき正典と見なされていく。 カナダのExciterは『Heavy Metal Maniac』(1983)で最初期スピードメタルの一つを鳴らし、同じくカナダのAnvilは『Metal on Metal』で速さを先導したとされる。 ドイツではAcceptが"Fast as a Shark"で最初のスピードメタル曲を書いたと言われ、これを土台にHelloween・Running Wild・Rageが独スピード/パワーの一群を形づくった。 矢印が最も集まるのはこのあたりで、複数の国のバンドが「速さ」という一点に同時に収束している。

Heavy Metal Maniac — Exciter
Heavy Metal ManiacExciter1983
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分岐 — スラッシュ、パワー、そして再興

速さを共有した幹は、二方向へ割れていく。一方はスラッシュメタルへ進化し、Slayerが初期の影響源にVenomを挙げるように、より暗く鋭い側へ振れた。 もう一方はHelloweenを「独パワーメタルの父」とする系譜からBlind GuardianやGamma Rayが生まれ、欧州型パワーメタルの土台になったとされる。 2000年代以降は、EnforcerやSkull FistらのNWOTHMが80年代スピード勢の速さを再解釈し、この幹に接ぎ木し直している。 各ノードをクリックすれば、スラッシュ・パワーメタル・NWOTHM、それぞれの枝の先のページへ飛べる。

出典(本人公言・評論の一部)