系譜メタル

ブラックメタルの影響系譜

系譜
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ジャンルの名前そのものが、Venomの1982年のアルバム『Black Metal』から来ている。ここが起点だ。 その粗く邪悪な音に、スウェーデンのBathory(1983)とスイスのHellhammer/Celtic Frost(1984)が続いた。これが第一波である。 1990年代初頭、ノルウェーのMayhem、Darkthrone、Burzum、Emperorがそれを極限まで研ぎ澄まし、第二波の音を確定させる。 系譜の幹はこの二波で、シンフォニック、ヴァイキング、ブラックゲイズはすべてそこから伸びた枝だ。 年表ビューに切り替えれば、この時間の流れがそのまま縦に伸びて見える。

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すべての上流にBathory

グラフでBathoryを選ぶと、出ていく矢印の多さに気づく。ここが第一波最大の結節点だ。 Bathoryを率いたQuorthonは、初期の音を「MotörheadとBlack Sabbathの混合」と語り、Venomの『Black Metal』を絶賛したと伝えられている。 そのBathoryが、次の世代の源になる。Darkthroneのフェンリスは「俺たちはBathoryから派生した」と言い切り、Enslavedも重要な影響源にBathoryを挙げている。 さらにBathoryは後年、『Blood Fire Death』で最初の真のヴァイキングメタルを打ち立てたと見なされ、Amon Amarthらがその主題を継いだ。 実質Quorthon一人のバンドが、第二波とヴァイキングメタルという二つの系譜の源に立っている。

Under the Sign of the Black Mark — Bathory
Under the Sign of the Black MarkBathory1987
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ノルウェー第二波という爆心地

1990年前後、ノルウェーの若いバンドが第一波を継いで一斉に立ち上がった。ここが幹の分岐点だ。 Darkthroneのフェンリスは、Bathoryに加えて「Celtic Frostみたいな音を目指した」と語り、Mayhemの"Deathcrush"のリフをいつも弾いていたとも証言している。 そのMayhemからは、インナーサークルの中核にいたFaustを介してEmperorが枝分かれした。 Emperorの『In the Nightside Eclipse』は最初期のシンフォニックブラックメタルと見なされ、そこからDimmu BorgirやCradle of Filthが同じ様式を世界へ広げた。 第二波は一枚岩ではなく、原始的なlo-fiから壮麗なシンフォニックまで、この爆心地から複数の枝に分かれていく。

A Blaze in the Northern Sky — Darkthrone
A Blaze in the Northern SkyDarkthrone1992
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In the Nightside Eclipse — Emperor
In the Nightside EclipseEmperor1994
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森から、シューゲイザーへ

ブラックメタルは極北の外へも漏れ出した。その導管になったのがBurzumの荒涼とした反復だ。 Wolves in the Throne Roomは『Filosofem』を自分たちの作曲哲学への影響と明言し、アメリカのXasthurもBurzumの一人体制に触発されたと語っている。 別の枝では、ノルウェーのUlverの実験性がフランスのNeige(Alcest)に流れ込み、Neigeが2005年にブラックゲイズというジャンルを開いたとされる。 そのAlcestを、Deafheavenは『Sunbather』の影響源に挙げており、この作品がブラックゲイズを主流の位置へ押し上げたと評される。 極北の冷たい音が、いつのまにか暖かい轟音になっている。各ノードをクリックすれば、その枝の先のページへ飛べる。

出典(本人公言・評論の一部)