系譜メタル

ブルータル・デスメタル/スラムの影響系譜

系譜
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デスメタルをさらに重く、速く、残虐な方向へ突き詰めたのがこのシーンだ。土台を敷いたのは二組、ニューヨークのSuffocationとフロリダ経由のCannibal Corpseである。 Suffocationの『Effigy of the Forgotten』(1991)に鳴った重低音の中速リフは、のちに“slam riff”の起点と見なされ、この系譜のほぼ全ノードへ矢印を伸ばすことになる。 そのslamにInternal Bleedingが名前を与え、Devourmentが一つのジャンルとして固めた。 以後、系譜はロシアのAbominable Putridity、イギリスのIngested、ドイツのDefeated Sanityへと国境を越えて枝を伸ばす。 年表ビューに切り替えれば、起源からスラム確立、国際展開までの時間の流れが縦に伸びて見える。

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★ 大物 ルーツ 中核 子孫実線=本人公言 / 細線=評論 / 破線=派生
ノードをクリックすると、その影響元・影響先だけが光ります。

二本の土台 — SuffocationとCannibal Corpse

Suffocation(1988年結成)は、フロリダ死メタルの流れを母体にしつつ、ニューヨークのハードコアの重さを持ち込んだと見なされることが多い。 その『Effigy of the Forgotten』は、収録曲"Liege of Inveracity"がデスメタルで初のslamリフとされ、シーンの雛形になった。 もう一方のCannibal Corpse(1988年結成)は模倣者を量産させた存在で、ベースのアレックス・ウェブスターは「Slayerを聴きすぎて、影響がおそらく骨の髄まで染み込んでいる」と語っている。 SuffocationとCannibal Corpseの二本の矢印がこの先の枝すべての根元に立つ、ここが分岐点だ。

Effigy of the Forgotten — Suffocation
Effigy of the ForgottenSuffocation1991
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Tomb of the Mutilated — Cannibal Corpse
Tomb of the MutilatedCannibal Corpse1992
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スラムの命名と確立

Suffocationが生んだ中速リフを一つのスタイルに切り出したのがスラム・デスメタルだ。 “slam”という語を持ち込みニューヨークのスラムを開拓したのはInternal Bleedingとされ、その延長線上でDevourmentがスラム・デスメタルの始祖と見なされるようになる。 Devourmentの『Molesting the Decapitated』は、Internal Bleedingの『Voracious Contempt』の続きを継いだ作品と評される。 Suffocation、Internal Bleeding、Pyrexiaの三組が並んでスラムの雛形とされ、ここから先の系譜はこの三点を経由して枝分かれしていく。

Molesting the Decapitated — Devourment
Molesting the DecapitatedDevourment1999
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国境を越える枝

確立したスタイルは、そのまま各国のバンドへ流れ込む。 ロシアのAbominable Putridityは「ロシア版Devourment」と評され、KraaniumはDevourmentとInternal Bleeding由来のslamを継いだと見なされる。 イギリスのIngestedは、着想源としてSuffocation・Dying Fetus・Devourmentの名を挙げている。 ドイツのDefeated Sanityは主要な影響にImmolation・Cannibal Corpse初期・Suffocationを明記し、Abortedもまた主要影響としてCarcass・Suffocation・Cannibal Corpseを列挙している。 各ノードをクリックすれば、その一組がどの矢印を受け取り、どこへ矢印を返したのかが枝の先まで辿れる。

出典(本人公言・評論の一部)